玄人は監督の采配に注目

ベンチ

プロ野球はサッカーの人気に押されていると言われることもありますが、各球団の色々な営業努力が実を結んだり、イケメンの若い選手を目当てとする若い世代の女性たちが増えたりして、まだまだ日本を代表する人気のプロスポーツの地位にあり続けています。

そんなプロ野球の試合は、その流れに身を任せるような軽い感じで観戦したり、贔屓の選手のプレーに注目したりといった見方でも当然楽しめますし、またそれで十分だと言えるものではあるのですが、玄人目線で見てより深く楽しんでいる人も少なくありません。

プロ野球観戦の玄人の中には、個々の選手のプレー以上に、監督の采配に着目する人が大勢います。監督は基本的にベンチの中にいて、グラウンドに立つ選手たちに指示を与えるという大事な役割を果たしてはいるものの、プレーしている選手と比べると地味な存在と言えるかも知れません。

しかし先発ピッチャーを始めとするスタメンを決めたり、試合の流れによって選手を交代させたり、得点のチャンスが来るとバッターがどういった攻撃をするかを決定したりなど、試合全体を大きく動かしているということで、その采配次第で勝ち負けを大きく左右されます。なので監督が次にどういった選択をするかを予想したり、実際に下した決断の是非を考えたりすると、プロ野球の試合観戦がもっと楽しくなると言えるのです。

監督になりきり観戦する玄人

マウンド整備

プロ野球観戦といっても、テレビで普通に見る人や球場に直接足を運んで応援する人がいたり様々です。中でも玄人の野球ファンの中には監督になりきって観戦するというタイプの人がいます。

野球は基本的にデータを主体に、対策を練って戦うスポーツです。ほとんど全ての球団が細かいデータを基にして戦っています。球団のスコアラーなどが集めてきた膨大なデータをまとめて組み立てて試合を行うのが監督の仕事です。この監督になりきって試合を見れば非常におもしろくなります。

例えばピッチャーの配球を考えてみたり、いつ選手交代をするのかなどを実際の試合と比べながら行い、実際はどう動くかを見るだけでも楽しいです。自分の采配と合っていたり、また違っていたらその理由を考えてみたり答え合わせをしながら試合をみるといつもの観戦とは一味も二味も違ってきます。

そしてもちろんデータ主体に試合を組み立てていくのも大切ですが、時には一瞬のひらめきも大切です。いつもなら送りバントだが、守備が浅めだから打たせてみようとか、いつもはバッターに初球を見逃させるが、このピッチャーは初球はストライクを投げる確率が高いから思い切って打たせてみよう等のひらめきを大事にして、これが見事に的中すればプロ野球観戦がまた楽しくなります。